歓喜沙門
2013年 05月 29日
2月の別府での個展の際、白磁の乳瓶を展示していました。
ある友人がそれを見て、「円空のようですね。」と評してくれました。
その場にいた他のお客様、ご亭主、勿論私にも衝撃が走りました。
確かに乳瓶のたたずまいは円空の木っ端仏のようでもあり、
ざっくりとした面取りは円空の奔放な鑿跡にも見えます。
そもそも乳瓶は母親が初乳を器に入れ神に奉げ、母乳がたくさん出るよう祈るため
作られたものです。
円空が諸国を行脚し、できるだけ多くの人に触れられ、法を守る心を伝えようと作られた
木っ端仏。そして乳瓶。
双方に通ずる「祈り」の具象化を彼は読み取ったのでしょうか。
木端仏群像 荒子観音寺(新潮社「円空巡礼」より引用)
それ以来、円空が私の頭の片隅にあり、いろいろな形の乳瓶を作っては壊しを
繰り返しています。
粉引乳瓶
いつの日か、円空仏の湛える微笑が私の器にも宿る日が訪れたなら、円空が歓喜して
鑿を振るったような境地で器が作れたら。。。
そんなことを夢見て作陶している今日この頃です。
ある友人がそれを見て、「円空のようですね。」と評してくれました。
その場にいた他のお客様、ご亭主、勿論私にも衝撃が走りました。
確かに乳瓶のたたずまいは円空の木っ端仏のようでもあり、
ざっくりとした面取りは円空の奔放な鑿跡にも見えます。
そもそも乳瓶は母親が初乳を器に入れ神に奉げ、母乳がたくさん出るよう祈るため
作られたものです。
円空が諸国を行脚し、できるだけ多くの人に触れられ、法を守る心を伝えようと作られた
木っ端仏。そして乳瓶。
双方に通ずる「祈り」の具象化を彼は読み取ったのでしょうか。
それ以来、円空が私の頭の片隅にあり、いろいろな形の乳瓶を作っては壊しを
繰り返しています。
いつの日か、円空仏の湛える微笑が私の器にも宿る日が訪れたなら、円空が歓喜して
鑿を振るったような境地で器が作れたら。。。
そんなことを夢見て作陶している今日この頃です。
by tou-kasho
| 2013-05-29 01:38
| 日々の暮らし