あれよあれよと今年も残りわづかとなってまいりました。年賀状の準備をしようと去年頂戴した賀状を見返していると、ある紳士からの一枚に目がとまりました。そこには賀詞とともに一篇の詩が添えられていました。
一粒の砂に ひとつの世界を見一輪の野の花に ひとつの天国を見手のひらに 無限を乘せひとときのうちに 永遠を感じる (ヰリアム・ブレーク)
しばし黙考し、ある想いが心に浮かびました。
最初の「一粒の砂」を「一客の茶碗」に置き換えてみる。
茶碗:大井戸(中川自然坊作)
花入:掛分建水(拙作)
花:野紺菊、照葉
To see a World in a tea bowl of clayey sand ,And a Heaven in a wild flower,
Hold Infinity in the palm of your hand,
And Eternity in an hour.
不思議と、200年以上前の西洋の詩が極東の片隅の侘び住まいにも親和性があることにおどろきました。
ともすると感応して頂けそうな紳士・淑女の顔が2、3浮かびましたので掲載してみました。