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なんて日だ!

今回の訪鹿にはいくつか目論見がありました。
1.個展
もちろんこれが一番大事。
2.古薩摩の原料を探し出した朝鮮陶工の艱難辛苦を少しでも追体験する。
3.能野焼の原料視察と作品を見に種子島に行く。

古薩摩の多彩な技法を見ていると、そうせざるを得なかった当地の原料の乏しさを感じ、それでも名品をひねり出してみせた朝鮮陶工の奮闘努力は、同様に若い火山活動の層がメインの大分で作陶する私には心惹かれるものが昔からありました。

そんなわけで展示会初日は国東を3時半発、9時に鹿児島県立図書館着。職員の方2,3人巻き込み、なんとか鹿児島の詳細な地質図をゲット。この地質図からすべてがはじまりました。
翌日朝6時から事前調査でみつけた加治木小山田に良質な陶土があった、という情報と地質図を頼りに付近を探してみましたが、めぼしい土を見つけることはできませんでした。

途方に暮れ、車を流していると気になる看板がありました。何気なくそちらへ行ってみると登り窯があり、工房からはバッハのカンタータが聞こえてきました。

意を決し敷地に入ると70歳には見えない若々しさと、柔和な中にも信念の強さが垣間見える陶人が現れました。築100年以上という工房兼住処の傍には神社にでもありそうなみごとなタブの巨木。

圧倒されつつも、こちらの思うところを地質図を拡げて告げると、なんとこの方も地元の原料を探究し、薪で焚くことを40年続けてこられたことが判明しました。
こちらで取れる土は収縮がはげしく、別の場所でとれる骨材を混ぜて土を調整されているとのこと。ウチと一緒。
そして、つぎつぎにご自身で掘られた原料を見せてくださり、しまいには車に同乗し、原料掘りの案内までしてくださいました。
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陶石など。
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姶良カルデラという、姶良大噴火の堆積物。釉薬の調整に使われるそうです。
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現地でガニミソ、とよばれる水酸化鉄。水で溶脱して川底は鮮やかなオレンジ。黒薩摩のモト。
午後には美山方面で土を探していると、偶然にも以前勤めていた会社の取引先に出ました。ダメもとで土に詳しい作家がいないか尋ねてみるとご紹介くださり、この方からは古い白薩摩の原料のサンプルを分けていただきました。
なんなんだこの展開は!
興奮冷めやらず、文章がながくなってしまいました。。
by tou-kasho | 2014-04-25 23:16 | 仕事