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豊後の古窯

来年5月に大分県立美術館(OPAM)がオープンするそうで、運営する布陣も新体制で着々と準備を進めているようです。そんな新体制のメンバーお二人が先日我が家にお見えになりました。
そのお一人、美術家の榎本さんは県内の原料で絵画の顔料をつくることを目的に鉱物を採取されているそうで、互いに県内の土や石に関する意見交換をしました。私の土の話を関心を持って聞いて下さる方は稀なので、テンションがあがりました。

お二人が帰られ、久しぶりに県内の土に関する資料を見返していると、ある論文に目が止まりました。

大分県佐伯にかつて存在した波越窯に関する論文。

江戸時代に県内にいくつかある短期間操業していた諸窯は原料を肥前などから得ていて、関心が薄かったのですが、論文を読み進めるにつれ、「ありゃりゃ!」と言わざるを得ない内容だということがわかり、一気に読了しました。

波越窯は1601~1610年代に操業していた窯で朝鮮由来の技術を使い、茶陶も含む陶器を焼成していたそうです。論文では採集した陶片、窯道具、窯体の観察と歴史学・考古学的な考察が纏められていました。
そして、読後に思ったのは、、、「この筆者にお会いしたい!」

論文の筆者は別府大学の上野淳也准教授ということがわかっていたので別府大学に問い合わせ、一昨日お目通りが叶いました。多忙な先生(この日も新聞の取材が入っていた)にも関わらず、図々しいお願いにおつき合い下さったことに本当に感謝しています。
論文を書く事に至った経緯や論文の詳細、さらに実際に採集した陶片や窯道具を見せていただきました。また先生は小鹿田にも足繁く通われているそうで、現在の小鹿田焼と民芸運動前の小鹿田焼の違いなどの興味深い話も聞くことが出来ました。

以前入手していたのにちゃんと読んでいなかった資料。大事なモノや人との出会いにはそれに出会うタイミングがあるみたいです。

どうやら一度、窯跡に行かなければならなそうです。

by tou-kasho | 2014-05-17 02:29 | 日々の暮らし