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いつかは黒田

「いつかはクラウン」。
これは1983年に作られたトヨタ・クラウンのキャッチコピーですが、いつか成功して憧れの高級車クラウンに乗るぞ、という右肩上がりの時代の雰囲気をばっちり捉えているように思います。
私が独立したときに心に誓ったことの一つは「いつかは黒田!」でした。
陶芸家として、しぶや黒田陶苑で個展が出来るようになる、ということは大きな目標でした。師匠をはじめ、日本中の精鋭作家が鎬を削る光輝く大舞台であるからです。
また、東京出身の私にとって、もし東京に進出するのであれば、最高の舞台でやりたい。そうであるならばまず黒田さんに作品を持って行ってみよう、と心に決めていました。

さはさりとて、まだ持って行くには時期尚早と思っていた昨年7月7日、黒田さんからお電話いただき、わざわざ大分まで作品を見に来て下さいました。そして酒器展に参加させていただいた後、所用で上京した昨年11月16日、ギャラリーに立ち寄った際に個展の話をいただきました。
あまりの嬉しさに事態がよく把握できず、渋谷のスクランブル交差点を訳も無く五往復ぐらいしたのを覚えています。
しかし、その後心に迫って来たのは「今のレベルで大丈夫なのか?」という猛烈な恐怖心でした。

あれから約1年。
この1年はこの恐怖心を払拭するための闘いでありました。また、今まで「いつかは。。。」というある意味甘えがありましたが、個展開催決定後は大きく意識が変わりました。役職が人を育てる、というのはその通りだと思います。

ここに一葉のDMがあります。
いつかは黒田_d0247023_0514281.jpg
師・中川自然坊先生が29年前にしぶや黒田陶苑で初個展された時のDMを使って奥様が
はなむけの言葉を送って下さいました。泣けました。
この個展は先生へのオマージュでもあり、鎮魂の意味もあると考えています。
平成に元号が変わり、26年も経ったこの時代には流行らない師弟関係の浪花節かもしれませんが、それでいいと思っています。

今月10月31日からはじまる個展まで、悔いの無い時間を過ごそうと思います。

またDM出来次第ご報告致します。
by tou-kasho | 2014-10-02 01:23 | 展示會