親しき人をお呼びして我が家で蛍の鑑賞会をする予定でしたが、あれよあれよと蛍が一晩毎減ってきたので調べてみると、蛍は満月の夜前後には少なくなるのだとか。
確かに満月の夜は人影が道に濃く映るほど明るいので蛍も相手を探しづらいのでしょう。
残念ながら鑑賞会は来年に持ち越しとなりましたが、代わりに海上に息を飲むような(携帯のカメラでは撮りきれない)満月を見ることができました。
また室内では中村貞以の図録を鑑賞。「蛍」という作品名の、女性の少しはだけた黒地青海波紋の着物からのぞく透き通った白い肌がなんとも艶っぽい。貞以は2歳の時の火傷で筆を持つことができず、両手で絵筆をはさみ描いたそうですが、ハンデをむしろバネに画道を究めていったことが心の琴線に触れる作品を残す結果となったのかもしれません。
鑑賞会のお流れを慰める二つの出来事でした。