以前の投稿にも書きましたが、チョスンサジャという冥界の使者が朝鮮の民間信仰に登場します。民間信仰ゆえ複数の美術館の学芸員の方々にお聞きしましたが資料は少なかったです。西洋に登場する「Reaper」のような鎌を持った姿に人が震え上がる、という死神ではなく、古典落語に登場するようなもっと此岸に寄り添った存在なのではないかと期待を込めて解釈しています。
朝鮮の木偶をモチーフに、半身のみの懸陶俑にしてみました。前半身は此岸に後半身は彼岸に。そのボーダーを容易く超越する姿にどこか救われた気分になります。
飛天も作ってみました。栩栩然(くくぜん。ひらひらと自由に、愉快に飛ぶさま)という言葉が思い浮かびます。
インフルエンザで病床に臥している間、飛天やらチョスンサジャやら、夢と現の境あたりで遊んでいる存在に心を馳せていました。