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京都での年末年始

明けましておめでとうございます。

年末の窯焚きから気付けばすでに1月7日になっていました。

窯出し後、作品を発送し29日にフェリーに滑り込み、翌朝大阪着。
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晦日は京都の老舗ライブハウス拾得ではっちゃんこと服田洋一郎さんのソウルフルなライブで元気をもらいました。

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光悦寺垣
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大晦日は光悦寺に足を延ばしました。秋や光悦会のときは大勢の人でにぎわうのでしょうが、大晦日に訪れる人はほとんどなく、ゆっくりと参拝できました。

元旦は縁あって知り合った日本画家の家にて京都のおせちとお雑煮を頂きました。白味噌に日の出人参で色を添え、お出汁のきいたおいしいお雑煮でした。床も松竹梅に鶴のお軸と三方に鏡餅が供えられ、ご主人とを酌み交わしながら素晴らしい新年の幕開けとなりました。

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御自宅に飾られていた京都の家や寺社で見られる根引き松の松飾り。
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後日、知人宅の床の間に飾られていた軸の中廻しの裂にも根引き松を発見!

毎年作陶のテーマを自分に課しています。昨年は「酒器」をテーマにしたせいか、日本酒を飲む機会が相当増え、お陰ですっかり日本酒好きになってしまいました。
今年は「文具」をテーマに、勉強しながら、書きながら作陶に励みたいと思います。早速前述の日本画家に良寛の書の本をいただいたので、これを読むことからはじめようと思います。

脱皮できない蛇は滅びる。
意見を脱皮していくことを妨げられた精神も同じことである。
それは精神であることをやめる。
                    フリードリヒ・ニーチェ「曙光」より

挑戦をやめ、脱皮できない陶芸家も滅びます。蛇年の今年にふさわしいこの言葉を肝に銘じ走っていこうと思います。

どうぞ今年も宜しくお願いしますと同時に皆々様に幸多き年でありますようお祈りします。
# by tou-kasho | 2013-01-08 01:07 | 日々の暮らし

へうげてみました

前回の登り窯での窯焚きで大失敗をし、原因を究明するため小型の灯油窯で何度も焼成
実験を繰り返しました。
しかし、どうもいい結果が得られず時間ばかりが過ぎて行きました。

ナマズを瓢箪で捕まえようとするような、答えの見えない作業だなあと手すさびに瓢形の
徳利をつくりました。

クリスマスイブの夜、雪に覆われた隣の神社の杉の大木と煙突から上がる炎によるキャンドルライトに見守られながら、細心の注意を払い新たな釉薬・土・焼成方法で窯焚きをしました。

前回の窯焚きからくらべると、嘘のような納得のいく結果が得られました。
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まさに瓢箪から駒?
# by tou-kasho | 2012-12-28 23:55 | 作品

酒の器 茶の器展

新年2日より京都、伏見の酒蔵の並ぶ町並みの一角にある
酒の器Toyodaさんでグループ展に出品します。

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伏見稲荷で初詣をし、好みの盃を買い、伏見の酒で改旦を寿ぐ、という新年の
始まりはいかがでしょうか?

2日(水)は在廊予定ですので宜しければお立ち寄りください!
# by tou-kasho | 2012-12-23 00:51 | 展示會

東京へ弾丸トラベル

中川自然坊遺作展を見に東京へ行ってきました。(於 しぶや黒田陶苑
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会場はお客様でごった返していました。こうやって先生の作品を見られるのも最後かな、
と思うと無理して行って良かったです。それぞれ旅立った作品たちが思い出とともに大切に
使われて行く事を願いました。
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三井記念美術館の「ゆくとし くるとし 茶道具と円山派の絵画」を見に行きました。怒涛の高麗茶碗の名品、光悦の「雨雲」、志野の「卯花墻」など、すこぶるご機嫌な展覧会。
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                     大井戸茶碗「有楽」
「東京国立博物館140周年特集陳列 松永耳庵の茶道具」を鑑賞。
小股の切れ上がった、すきっとした高台。
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新橋の露月町ひでやさんにておいしいものも食べてきました。先日の目白コレクションで茶碗をお買上げくださったので桐箱を渡しがてら、花元さんと会食。旨し・料理・器よもやま話で久々の東京の夜は更けていきました。

折角の東京なので地元の友人にも会いたかったのですが、今後のスケジュールを考えるとそうも言っておられず、美術館といくつかの用事を済ませてとんぼ帰りしました。
# by tou-kasho | 2012-12-19 23:32 | 日々の暮らし

神尾順二君初窯

今年の12月1日は2つの意味で思い出深い日となりました。

ひとつは40を迎えた誕生日。
先だってロバート・イエリンさんにお会いした時、歳を聞かれ、「今年40です」と答えると、
「欧米では人生は『40歳から始まる』と言うんだ」と教わりました。

確かに今まで重ねてきた数多の失敗・成功経験を踏まえ、自分の人生を主体的に生きられるとば口に立った感があります。不惑・ワクワクであります。

もう一つは弟弟子の神尾順二君の初窯がこの日に重なったことです。
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中川自然坊先生が病身で思うように作陶できなくなってから先生の右腕として、弟子の中で一番多くのものを吸収し、悩み、先生の無念さを間近で見てきた人です。
彼は私の初窯にも応援に駆けつけてくれていたのでどうしても手伝いたかった。1時間だけ寝てしまったけど。ゆっくり先生の思い出や将来のことなどを話せて良かったです。
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土地の造成から初めて作業小屋、登り窯、薪置き場つくり、彼の人徳で多くの方が協力してくれ1年足らずでこの日を迎えました。今後間違いなく唐津を代表する作家の一人となるでしょう。
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窯名は三光坊窯と言います。どうかご関心をお寄せください。
# by tou-kasho | 2012-12-14 23:15 | NEWS

陶芸家 菊池克の雑記帖


by tou-kasho